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第8話 【日本最北端の駅】
何となくうつらうつらとしながら寝ているんだか起きているんだか分からないような状態のまま列車は走りつづけているうちに夜が明けてきた。
窓の外にはサロベツ原野が広がっている…
サロベツ原野って平野がずっと続いているもんだとばっかり思っていたが、結構起伏があるものだった。
実は宗谷本線っていうのは元々はオホーツク側のかつてはゴールドラッシュに沸いたという…砂金がとれた浜頓別(今でもちょっと位は採れるらしい)の方を経由する天北線の方が本線だったらしい。
現在の宗谷本線側に線路を通すには勾配がきつすぎたからだとか…
それが何とか現在の本線側に路線が出来て、元々の本線だったルートは天北線と名を変えていったのだった…
だが、残念ながら天北線はすでに廃線になっているが。
そんな朝もやのサロベツ原野をディーゼル機関車が唸りを上げて客車を引っ張っていた。
(現在、急行『利尻』はディーゼルカーだが、当時はディーゼル機関車の牽く客車列車だった)
遠くになんか黒い塊が点在している…あれって何??
当時はわかんなかったが、後日知ったのはあれは牧草をまとめて袋に詰めたものらしかった。
この辺にも牧場はあって牛などが飼われているのだった…
もっとも途中の幌延とかではトナカイの牧場もあるのだが…(当時からあったのか後日に出来たのかは知らない)
途中、抜海という駅を過ぎたあたりから急激に列車のスピードが落ちた…
左側の窓の外を見ると利尻島が見える。利尻富士と呼ばれるだけあって、海にぽっかり富士山を
浮かべたような島の形をしている。それにひきかえ晩に神戸の学生が行くといっていた礼文島は妙に平べったい島だった。
どうも列車がスピードを落としたのは、この島たちが見えるポイントなのでサービスで落としたらしい。
また島影が見えなくなったとき列車は元のスピードに戻っていた。
そんなことをしているうちに稚内の駅が近づいてきた。なんか…街らしい感じがしないなぁ〜
後で分かったことだけど、手前の南稚内の駅の方面のほうが本来の街らしい。
利尻や礼文方面のフェリーターミナルがあるので、現在の稚内駅まで延ばしたらしい。
ともかく…最北端の駅である稚内に着いた。でも、これといって何もない…着いた時間があ午前6時だから街も静かなまま…
でも、駅前のしょぼけた食堂がすでにやっていたし駅の立ち食いそば屋もやっていたので朝飯にはありつけそうである。
昨晩色々と考えたようにそのまま列車で引き返さないと帰りがきつい。
駅のそば屋でそばをかっ込んだ後に、帰りは天北線経由でってことで戻ることした。
別に帰りはオホーツクルートで行こうって訳で無く…そんな考えを思いつくほど睡眠時間をとっていなかったから頭はぼーっとしていた。ただ一番早い列車が天北線の列車だっただけ…後の事なんか全然考えるだけの余裕なんかあるほどの状態ではなかった。
なんか稚内に折角着いたのに何も見ないまま戻るのは後ろ髪を引かれるものはあったけど、そのまま天北線で引き返した。
帰りはオホーツク海でも見えるんだろうか〜??
しかし…まぁ旅に出て3日目。船中泊と車中泊…結構強行軍である…身体は疲れきっていた。
とにかく眠い…ただそれだけしか頭に無かった天北線の列車の中だった。
[ 続く・・・
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