■かに飯の行方・・・

 
  第1話
かに飯の行方・・・(前篇)
(2001.5.7up)
  第2話
かに飯の行方・・・(後篇 )
(2001.5.8up)

【かに飯の行方・・・(後篇)】

私たち(?!)を乗せた急行『利尻』は無事稚内へと到着した。
稚内の駅から利尻・礼文へと向かうフェリーのターミナルへは徒歩で10分前後かかる。実は稚内の駅前からフェリーターミナルまで行くバスも運行しては いるのだが、出発時間を考えるとバスが到着する時間までに歩いてしまったほうが早く着いてしまうのだ。
そんなことでゆっくりとフェリーターミナルまで歩いていく。

しかし、フェリーターミナルに着いても6時半前。礼文島の香深港行きのフェリーが出るのは7時半過ぎ・・・(当時。現在はもっと早い時間に出る便があるようです)
ここで時間を潰すのに意外と苦労する。以前にここで朝食を取ろうと思ってターミナル内のコーヒーショップでハンバーガーを頼んだらハンバーグはいいけど何故かスパゲティまで挟んであるという奇妙なハンバーガーを食わされたりとかしちゃうし・・・(苦笑)
でも、ここのコーヒーは普通ですけどね。可もなく不可もなくといったところ。(同じこと以前にも書いてたな・・・ またまた北へ…〜奇妙な二人旅〜 の第6話【最果ての島へ…】でも・・・)

そしてフェリーの乗船時間がやってきた。
乗り込んでみると意外と人が多いような少ないような??
当時はその後訪れた『離島ブーム』が来る前。それでも利尻・礼文を訪れる人は増えつづけてはきたのだけれど、当時はそれほどでもなかった記憶がある。
まあ、特にフェリーの座る場所の場所取りに苦労を強いられることなく、荷物を置いてデッキに出て外を見ていたらフェリーは出航した。

家を出発して札幌へと向かう経路でのあの悪天候が嘘だったみたいに海は穏やかで空は青かった。
風がすごく気持ちがいい・・・

稚内の港がどんどん遠ざかっていく。
次第に周りには陸地の風景が見えなくなり、見回しても海ばかりの風景が広がる。
私は煙草に火をつけて深く煙を吸い込んでみた。こういうときの煙草って美味いもんだ・・・

しばらくその風景に見とれていたら、傍らに誰かやってきた。
昨晩、隣り合わせた女の子の相方の子だった。
連れの子はどうしたの?と聞くと

『今、寝てる・・・起こしても起きそうにない感じだったから。』
『そうなんだ・・・』

まあ、そうだろうな。結構遅くまで話していたしね。

自分の場合は別にそういうのは大丈夫なんですけど。
旅先では大丈夫♪普段は眠いのは我慢できないので駄目なんですが・・・

そうしているうちに景色の中に礼文島の姿が大きくなってきた。
フェリーが接岸作業へと入っていく。
ちょっとした衝撃を感じた後にアナウンスで下船を促された。

『じゃあまた・・・どこかで。』

私は彼女たちに言葉を残して去っていった。
そして、自分が泊まることになっている宿の人が出迎えに来ているはずなので探す。

その姿を見つけた。見つけたはいいのだが・・・これからちょっと歩いてくれないかと言われる。
うむむ。宿のお客さんで島の南側を歩く人たちがいて(これを宿では『ツアー』と呼び、色々なコースが用意されていた)、出来たら引き連れて歩いてくれと言うのだ。島が初めての人ばかりが集まったときには以前に来たことがある人がガイドとまでは行かないものの一緒に歩いてくれれば安心できるというところ なのだろうか?

私はその申し出を承諾して、何故か初めて会った見知らぬ人たちを引き連れて歩くことになった。
コースはフェリーが着いた香深の港から車で少し入った礼文林道というところから礼文滝へと向かう、通称『ハイジの谷』コースだった。
林道の入り口で車を下ろされ、ぼちぼちと歩いていく。
やがて、林の中を抜けて視界が開けてくる。

そこが、通称『ハイジの谷』だった。
昔のアニメの『アルプスの少女ハイジ』に出てきそうな風景だからということで、お客さんの誰かが(それが誰だったかは私も知ってはいるのだが・・・)言葉を発してその名がついたらしい。もっとも、その宿でもっぱら言っていただけで島の人に聞いてもその場所は分からないと言うだろう。
その後、某旅行雑誌などで紹介されたときにもその名前が使われたらしいが、実際のところそれがメジャーな名称になっているかは私は知らない。

その『ハイジの谷』で昼食となった。(正確には『谷』にはゆっくりとできないので休憩した場所は『ぺータの丘』と名づけられている。その場所でもっぱら休憩をとる)

そこでおもむろに私はバッグから取り出したものは・・・『かに飯』だった。
コースを歩くにあたって、前日から泊まっている人たちは宿からお弁当を頼むことが出来るが、当日合流したひとたちは香深でおにぎりとかパンとか購入してコースに挑むところなのだが、私はバッグの中の存在を思い出したので何も買わずにコースに挑んだのだった。

一緒に歩いていた人の目が点になる。
なにそれ??って感じで私を見つめる周りの方々。

そこで、前々日からのことを話したら納得してくれた。
弁当の中身を広げると、結構美味そうな中身にみなうらやましそう・・・
でも、丸々24時間ほど前の弁当でも大丈夫なのだろうか??
実は素朴に疑問に描いていた私だった。
とりあえず食ってみる。大丈夫そうだ!
まあ、『かに飯』もちらし寿司みたいに若干の酢が利いているようだったから。

でも、美味かったし。昨日、昼に食ったのを夜にも同じものを食うのでなく翌日にってとこと、周りのシチュエーション・・・こういう空の下で食べる駅弁って変な感じだけど妙に美味かった記憶があったかも知れない。

そうして、谷を降りてきて礼文滝へ。
ちょっとだけ8時間コースの終わりの部分の岩場を歩いて、8時間コースの終点である元地海岸を経て再び香深へ向かう道すがら、時間的にもちょっと余裕が あったので(宿とは夕方に時間を決めて港で待ち合わせていたので)、途中に桃岩展望台を経由して行こうと私が提案して一行は向かう。

桃岩展望台からは香深港へと直行できる下山ルートがある。
そのルートを歩いていたら、向かいから二人組の女性が。
先日、急行『礼文』から礼文行きのフェリーで一緒だった二人だった。

『あ!また会いましたね♪』
『お・・・そうだね。』
『私たち、礼文にもう1泊することに決めました♪』
『そうなんだ。この島気に入ってくれたんだね。』

そう、島に向かうまでの間に彼女たちから聞いたところでは礼文には1泊で出てしまう予定だったらしい。
しかし、私が香深の周辺で美味いものを食わせてくれるところとかをいくつかあげた中の、『ちどり』という炉辺焼屋での『ほっけのチャンチャン焼』が いたく気に入ったらしく、翌日は某ユース定番の『8時間コース』には行くけれど、私の言葉でもしかしたらもっと楽しめるかも知れないと思うようになってきたので連泊を決めたらしい。

まあ、言ってみるだけ言ってみて・・・あとは相手が気にいるかどうかは相手次第。って、ところってあるのだけれどやっぱ自分が気にいっているところを相手も気に入ってくれたという事を聞くと気持ちとしては悪いものではない。

『それじゃあ、また・・・どこかで会えたらいいですね♪』

そう言葉を残して彼女らは去っていった。
そして残された私・・・あ!その間待たされていたメンバーの人たちの目線が痛いっ!!(笑)
((・・・この人色んなところで色々とやってるのねぇ〜・・・))
そんな目線が私を貫く(笑)

う〜ん・・・まあ言い訳はしないでおこう。
ていうか私は単なる『旅先で情報提供をしたお兄さん』ですから・・・

で、『かに飯』の話ってこんなもなかいっ!!って??
まぁ・・・このページの話ってそんな感じですから(笑)
正直な話、『かに飯』の話なんてそっちのけって話だった気もするし。
それでも、ここまでお付き合い頂いた方々・・・どうもありがとうございました♪
また次の話を乞うご期待〜

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