第1話
あの感動を再び??
(2000.2.5up)
  第2話
島の若者ったら・・・
(2000.6.5up)
  第3話
思いがけないアクシデント。
そして・・・

(2000.7.15up)
【思いがけないアクシデント。そして…〜24時間コースPart.2(後編)】

さて…利尻に朝日が昇る頃、私達はやっと舗装の道から外れて土の道の上を歩けるようになった。
長丁場の舗装道は足にダメージが出やすいので注意して歩かないといけないものなのだが、その当時の私は若かっただろう。全くそんなことを考えずに足を進めていった。
他のメンバーはどうだったのだろうか??
顔色を見る限りは元気そうだけれど…

それでも土の道はやはり足には優しかった。
どちらかというとフラットな道から丘の道へと変化して、アップダウンがこれからは続いていくのでそれはそれで大変な道のりである事には違いないのだけれど…

やがて島の西側の海岸線に出てきた私達は、朝食をとって8時間コースでも歩く岩場の道へと進んでいった。
このとき、主要なポイントのおおよその予定通過時間というのがあって(別にそのとおりに歩かなければいけないことは無いが)、それより2時間近く遅れての岩場コース突入だった。
それというのも、やっぱり夜中寝ないで歩いていたので朝食をとったメノウ浜と呼ばれる砂浜でちょっとだけ休憩のつもりが、多少寝入ってしまったからだった。
そのことが後ほど大変な出来事を起こすということを私達はそのときは思いもしなかった…

岩場のコースは延々と、大体3〜4時間程度続く単調な道のりである。
途中、ウエンナイという集落があってそこがおおよそのチェックポイントになるのだが、コースに熟知していればこの岬を抜ければ何処とか言えるのだが慣れていないと次こそは…の連続で精神的にも辛い時間帯である。
それと計算外だったのは、メノウ浜を出発する時間が2時間も遅れたことだった。
この遅れによって西側の岩場の海岸線を陽があまり登らないうちに渡りきるところが、随分と陽が高くなってきてから歩かなければならなくなり、日陰のない岩場をひたすら歩きつづけることとなった。

やっぱり予定より遅れてウエンナイ到着。予定より3時間以上オーバー…
かなり女性陣に疲労の色が濃そうだ。
そこから近い砂走りの手前で女性の一人の顔色が悪くなっている…大丈夫なのか??
それでも砂走りを登り終えた頃、その子は既に限界だった。どうもずっと日陰のないところを歩き続けてきて日射病にかかったようだ。考えてみると彼女は朝食も残していたりと食欲も無いようだった。
もうどうしようもない。先に進むか戻るかしかない。で…どうする??

とりあえず、私はいったん登った砂走りを下っていった。そこには川が流れているのでタオルを水で冷やしてまた登る…
しばらくそれで砂走りの上で様子を見ていたが、どうも駄目な感じである。
そして私は池ちゃんと善後策を練った。
案として色々と出されたのだが、ここにいても連絡の取りようもないので私がひとっ走り電話連絡の取れる一番近い場所であるウエンナイまで戻って、宿まで連絡をして何かしらの指示をもらうのが一番だと思ったので、彼らには少し待ってもらって私はウエンナイまで突っ走った。

多分、普通に歩くと30分はかかるかなって道。岩場はそれこそ飛猿のように飛ぶように突っ走って10分程度でウエンナイに戻ってきた私は電話をした。
宿のオーナーから、とりあえず少しづつでも歩いて先へと進んでいろ。俺もそこに行くから!との指示。さて、それを彼らに伝えるためにまたは走らなくちゃ!
結局、この日…恐怖の砂走り2往復半(爆!)
斜度45度近い砂の坂で結構長いのに、そこを走って昇り降りを何度も…そんな体力よく残っていたもんだと我ながら感心した。
若かったというか…必死だったんだろうなぁ。

そして、残っていた彼らにオーナーの意向を伝える。
彼女を励ましながら少しづつだが先へと進む。
池ちゃんは向かってくるであろうオーナーに早くでも状況を伝えるべく先へと走り去っていた…
そして私達は少しづつ歩きつづけていった…その時爆音が遠くから聞こえてきた。

オーナーがバイクでここまでやってきたのだった。
っていっても普通バイクなんかで走るような道ではない。人がひとり通れるかどうかって程度の道でしかない。誰かとすれ違うような事があったときにはどちらかが止まって避けないと通れないほどの幅しかないっていうのに…
無茶しよるな…このオッサン。もとい!お兄さん…(当時のオーナーは現在の私の年齢より若かったんだった…)

なんていうか…砂走り〜ウエンナイを10分程度で走ってしまった私といい、来たら戻れないような道のりをバイクでかけつけてしまったオーナーといい、後ほど聞いた話だが砂走り〜西上泊間を1時間少々で走りぬけてしまった池ちゃんといい…(通常は2時間以上かかる)
男どもみんな無茶しすぎ!
まぁ、それだけ3人とも状況がただならないって事だと思っていたって事ではあるんだけれど。

とりあえず、また私達は少しづつ先へと進み、オーナーはバイクをターンできるとこまで走っていって追いついたら女の子を乗せて先に行くということになった。
だが、先に進んでいったはいいが、なかなかバイクは戻ってこない。
なんか叫び声が聞こえたような気もしたけれど、オーナーは先に行けって指示してたし…その言いつけ通り素直に先へと進んでいった。

しばらくしてバイクは来たが、オーナーはへろへろだった。
聞くと途中でターンし損なって谷にバイク共々落ちていたそうだ。
一人でバイクを上げるのに四苦八苦していたらしい…

「おまえ、必死に俺が呼んだのに!!」

だって…先に進めって言うから進んでいたんですよ…正直に言うとおりにしただけですよ。
でも、いくらセローといえども…谷に落ちたら上げるのには苦労しただろうな。

とにかく、オーナーは彼女を乗せて先へと急いだのだった。
さて…残されたのは私ともうひとりの女性。
まぁ、彼女のほうはまだまだ元気そうだからマイペースで先へと行きましょうか…

しかし、これらの一件で砂走りから進んだ時点で午後4時を過ぎてしまった。
二人が歩いて西上泊が見えてくるだろうって頃にはついには日が暮れてしまった…コースとしてはまだ2/3ほど。
すると、遠くに車の灯りが。
今度は車が来れる場所までオーナーが駆けつけてきてくれたのだった。

ここで私達は決断を迫られた。
せっかくここまで歩いては来たのだけれど、色々とあって当初のメンバーが揃っていないのに歩き続けるかどうかということだった。
私は一週間前ほどにこのコースは完歩してるから、別にやめるのはかまわないし折角ならスタートしたメンバー全員で歩きとおすべきだと思ったので、ここで中止してもいいのだが、問題は残った彼女一人だった。
彼女が歩くというのなら、私はエスコートして歩きつづけるのもかまわなかったが…

結局、ここで無念のリタイヤを余儀なくされてしまった。
やっぱり、24時間コースは歩くのは確かに本人たちだけれどそれをサポートしてくれるスタッフの人達がいるからこそ歩けるんだってこと。
その人達にさらに心配を重ねさせてまで歩きつづける必要はないだろうという結論だった。

彼女は歩きとおせなかったことに泣き出してしまったが、それはまた来年でもリベンジしようね!って言って慰めて宿まで戻ることとなったのだった…

その後…24時間コースを歩く時に必要なものとして、帽子またはタオル(頭からかぶれって事ね)が追加された。
そしてこの時のことを引き合いに出して、決して甘いコースではないということを重ね重ね言われるようになったのだった…

まじめに…状況判断を誤ったら命だって落としかねないんです。8時間コースですら死んだ人がいたとかいないとかって聞きますから…


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